Mapbox社とゼンリンが提携！Mapboxってどんなサービス？

ゼンリン社といえば、日本に本社を置くデジタル地図調整業者のうちの1つです。現地を目視で確認する調査を行っており、「現代の伊能忠敬」とも称されています。そんなゼンリン社との提携が話題となっているのがMapbox社です。Mapbox社とは、提供する地図サービスが全世界で支持され、採用されているアメリカの企業です。今回は、Mapbox（マップボックス）のサービスやMapbox社とゼンリン社との関係について紹介します。

Mapbox社は、2010年にアメリカで設立された大規模地図プロバイダ企業です。カスタマイズ可能な地図サービスの提供で急速な拡大を続け、2019年7月には日本に参入しました。2020年3月にはソフトバンクと合同で日本の拠点、「Mapbox Japan JV」を立ち上げており、Web地図業界でのユニコーン企業として世界中から注目を集めています。

Mapbox社が日本進出を果たしたのは2019年7月ですが、その際に大きな話題となったのが、ゼンリン社との提携です。ゼンリン社は、日本最大手の地図情報会社であり、70年もの事業実績を誇ります。正確で、見た目にも美しい地図は、ユーザーからも高い評価を得ているのです。

Mapboxの地図データとは
日本におけるMapboxの地図データは、一部ゼンリン社が提供しています。正確かつ見た目も美しい地図を、Mapboxでは、カスタマイズしながら利用できます。また、Mapboxは全世界で5億人を超えるユーザーのリアルタイムGPS情報を収集しています。それらのデータは地図の更新に役立てられ、Mapboxの地図サービスでは常に最新のデータを表示させることが可能です。

地図データサービスといえば、Googleの製品であるGoogleMapをイメージされる方も多いでしょう。実は、ゼンリン社はかつてはGoogleMapにも地図データを提供していました。ただし、2019年3月22日にデータの切り替えが行われ、GoogleMapでは、Google独自の地図データが採用されています。

続いては、Mapboxの今後の可能性を考えていきましょう。

Mapboxの新たな可能性①採用企業が増える
まずは、2020年5月現在の国内での採用事例を紹介します。

MapboxはYahoo!地図に採用されている
日本に参入してまだ日が浅いMapboxですが、2019年10月からはYahoo!地図にも採用されています。Mapboxを採用したことで、地図表示のパフォーマンスは向上し、操作もスムーズになったとユーザーからの評価も得ています。

建設機械メーカーコマツも採用！業務効率化に寄与している
建設機械メーカー大手のコマツも、Mapboxの地図サービスを採用しています。

採用理由について担当者は、「カスタマイズの自由度が高く、描画性能が優れており、安価に利用できること」と述べています。Mapboxの地図サービスは、建設現場の状況を分かりやすく可視化することにも役立てられ、業務効率化にも寄与しています。

Yahoo!地図へのデータ採用や、建設機械メーカー大手のコマツが採用したことで、日本国内でのMapboxの知名度は高まってきています。今後はさらにMapboxのデータを採用する企業が増えていくのではないでしょうか。

Mapbosの新たな可能性②ドライブナビゲーション（Vision）
Mapboxの地図サービスには、Vision SDKというドライブナビゲーション機能を実装できます。
車載カメラと連携させることで、AR機能を用いた車線レベルのナビゲーションが可能になります。また、AIがスピード違反などの危険運転を感知し、ドライバーに通知します。
車載カメラだけでなく、スマートフォンカメラとの連携も可能です。Mapboxの地図サービスは、従来のカーナビよりも優れたナビゲーション機能を搭載しているのです。

今回は、Mapbox社とゼンリン社の関係や、Mapboxの今後の可能性について紹介してきました。ゼンリン社は、正確なデータに基づく高精度な地図が評価を得ている、人気のデジタル地図調整業者です。過去にはGoogleMapもゼンリン社のデータを採用していました。ゼンリン社が提供する正確で美しい地図データを採用したMapboxの地図サービスは、Yahoo!地図やコマツに採用されており、今後も拡大が期待できるサービスです。

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