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屋内外位置情報ホワイトペーパー

2017年9月25日

「事故発生からわずか5分」の救護を実現するLBS活用システム

ある企業の工場で起きた深夜に発生する労働災害を想定したシミュレーションである。広い工場敷地内の巡回警備を行っていた警備員が屋内の鉄製階段で足を踏み外して転落し、意識不明に陥った。警備員が装着していた転倒検知センサーからの信号通知を受けた管理者は、警備員の現在位置をリアルタイムに把握できる屋内外位置情報システムを即座に参照。事故発生現場をすぐに特定し、迅速な救助対応を行うことができた。その間、事故発生からわずか5分。
以前は転倒検知センサーだけの装着だったのだが、それだけでは「問題が発生したこと」しかわからないため、事故現場を特定するためには巡回警備ルートをたどって探さなければならなかった。巡回の開始直後であればともかく、終了間際であれば最長で40分近くかかってしまう可能性があったのだ。しかし、転倒検知情報と屋内外位置情報システムを組み合わせたことで「問題が『どこで』発生したか」を確認できる運用形態を実現でき、最小限の時間で適切な対応を行えるようになったのである。

労働災害のリスク管理は万全か?

製造業や建設業、そして館内警備・清掃の現場には様々な労働災害のリスク要因が潜んでいる。厚生労働省ならびに各労働災害防止団体による熱心な取り組みが功を奏して労働災害の発生件数自体は年々減少の傾向にあるが、多くの尊い命が失われたり、負傷者が発生している事実に変わりはない。
中でも転倒災害については休業4日以上の死傷災害の中で最も多く、依然として全体の2割以上を占めている。二番目に多い墜落・転落を合わせると4割にも及ぶのだ(厚生労働省 平成28年労働災害発生状況)。
各企業では研修や業務改善などを通じて事故発生の減少に取り組んでいるが、近年ではこれまでの取り組みに加え、作業員の心拍数をバイタルセンサーを使って遠隔地からモニタリングする体調不良者管理や、転倒検知センサーを使った転倒事故監視スキームなどのIoT技術を活用したシステム導入が災害の予防と減少に大きく寄与するようになってきた。
労働災害対策は「未然に防ぐ」ことを第一義の目標として教育や訓練が行われているが、万が一の労働災害発生時に最も重要なのは作業員の救助・救命を迅速かつ適切に行うことである。しかし、特に単独作業時などは事故発生現場の特定や事態の把握に時間がかかり、結果対応が遅れてしまうケースが未だ少なくないというのが実情なのだ。

位置情報の活用による「見える化」が労災リスクを削減

深夜の巡回警備や清掃、機器メンテナンスなどの「いつ、どこで作業しているかを特定しにくい」業務中に起こりうる労働災害で、特に転落や墜落など生命に危険を及ぼす可能性が高い事故の場合には一分一秒を争う迅速な対応が求められる。
そこで近年注目を集めているのが位置情報の有用性である。位置情報は従来、所在管理や動線調査で活用されていたが、上述の敷地内巡回警備の例にもあるように、作業員の位置をリアルタイムで把握して安全管理対策を行うためのツールとしての利用が広がってきている。

屋内外で現在位置を測位できるモジュールを搭載したモバイルデバイスを作業員に携帯してもらうことで、監視司令所では作業員がどこにいるかを敷地見取図の画面上でかんたんに確認できるようになる。その結果、万が一のときに事故現場への駆けつけ時間をできる限り短縮し、作業員の救助をよりすみやかに行うことが可能になるのだ。
さらに作業者の位置情報を常時取得することで、高温エリアや危険エリアなどの労働災害が発生する可能性の高いエリアへ作業員が立ち入る際には必ずアラートを出す、といった運用もできるようになるため、事故予防ツールとしての活用方法も期待されている。

屋内外位置測位の仕組み

労働災害発生現場の位置特定を行う場合、対象者の作業エリア全域をカバーする必要がある。そのため、屋内・屋外の別を問わないシームレスな位置測位が不可欠となる。
屋外についてはGPSを利用することで比較的容易に位置情報を取得・確認することができるが、屋内はGPSの電波が入らないため、他の位置取得手段が必要となる。この屋内測位には大きく分けて以下4つの方法があり、精度・コスト・運用管理などの様々な条件によって最適な手段が選ばれている。

BLE(Bluetooth Low Energy)
Bluetoothの電波強度を使った測位方式。

Wi-Fi
Wi-Fiの電波強度を使った測位方式。

UWB (Ultra Wide Band)
超広帯域の電波網を使った高精度測位方式。

PDR(Pedestrian Dead Reckoning)
スマートフォンなどが備えている加速度・地磁気・角速度などのセンサー機能を活用して現在地を推定する航法。歩行者自立航法とも言う。

なお、以下は現在利用されている主な屋内測位の技術の分類表である。複数の技術を組み合わせて利用するハイブリッド測位も利用され始めていることに注目されたい。

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