近年、ゲリラ豪雨や線状降水帯による豪雨など、局所的な降雨による土砂災害が頻発している。土砂災害は、人命や家などを奪うほか道路や鉄道などの公共交通網に被害をおよぼすなど重大な災害となる可能性がある。
土砂災害の警戒周知や避難行動を促す情報として、「土砂災害警戒情報」があるが、○○市または○○区域といった、気象庁の二次細分区域等に分けたエリア単位の発表となっており、市内の「一体どこが危険なのか」など、情報の受け手には危険度が的確にわかりづらいのが現状である。
また、大雨による土砂災害発生の危険度の高まりを表す、「大雨警報(土砂災害)の危険度分布」は、1km四方の領域(メッシュ)ごとに示されるが、領域内の地形・地質的特性は考慮されておらず、領域内は同一の判定となっているため、実際に避難すべき所はどこなのかなど、詳細な状況が利用者にはわかりづらい状態となっている。
出典:気象庁HP
本システムは、土砂災害に関する、より精度の高い情報をリアルタイムで提供するものである。
①任意の場所・施設の危険度をピンポイント(10mメッシュ)で把握できる
②どの区域・施設が危険か一目で分かる、表示設定のカスタマイズが可能
③未経験の降雨、災害実績の無い地域に対しても評価が可能
当システムは、これまでに自治体やインフラ系企業で導入されており、引き続き、土砂災害による甚大な影響を受ける可能性がある鉄道系や電力系などのインフラ企業を中心に展開していきたい。