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環境ソリューションホワイトペーパー

2016年11月21日

水リスクとは?

地球環境及びビジネスの持続可能性を保つため、企業活動における自然資源の利用状況を客観的にとらえ、対応策を検討する動きがスタートしている。
特に、水資源に関しては、水害や渇水、水質汚染、利用可能な水量の制限等、様々な形で企業活動に直接的に影響を与えるおそれがある。

では、水リスクとはなにか。
水リスクとは、世界経済フォーラム(WEF)が企業トップや官僚トップに対して実施した調査において、経済危機などと並んで企業が直面する重要リスクのひとつに数えられているものであり、投資家においても企業が抱える、あるいは直面するであろう水リスクに関する情報開示を求める声が強まってきている。

  • ■AQUEDUCT(アキダクト)

    コカ・コーラのインドの子会社(Hindustan Coca-Cola Beverage)は、インドのケララ州で政府のプロジェクト周辺地域の水資源を枯渇させたとの批判を受けて事業操業の継続が出来なくなり、後に事業撤退させられた。

水リスク(Water Risk)3大要素

  • 物理的リスク
    自社の事業及びサプライチェーンの操業に、十分な量や質の水が得られないリスク
    (例:渇水、洪水、水質汚染等) 

  • 規制リスク
    政府などにより、水利用に対し規制が課せられるリスク
    (例:水供給や排水に関する課金制度の新設、水使用に関する操業の許可制、水利権、水質基準の強化等)

  • レピュテーション(企業評判・評価)リスク
    水へのアクセスもしくは地域の水資源の劣化等に関係する緊張関係や対立が生じるリスク
    (例:企業ブランド、イメージへの影響、地域での操業権の喪失など)

このように、水リスクというものが、企業活動の上での大きなリスクとして存在することから、そのリスクを統一基準によって、均等に評価してリスクヘッジすることが、求められつつある。

水リスク評価の進め方は?

水リスクの評価の取組で一番重要なことは、広域に存在する工場・事業所・会社関係所有地のリスクをいかに均等に、早く評価できるか、という事である。
企業ごとに個別の基準を設けて評価を実施するケースもあるが、やはり、世界的に見て統一とされる基準で評価をすることの方が対外的に説明がつきやすいため、世界統一基準といわれるツールを使用する事が有利であると考えられる。
そのためのグローバルスタンダードとしての評価ツールが2種類存在する。
ひとつは世界資源研究所(WRI)発表のAQUEDUCT(アキダクト)
もうひとつが、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)開発の、
GLOBAL WATER TOOL(グローバル ウォーター ツール)である。

■AQUEDUCT(アキダクト)

  • 世界水資源研究所(WRI)発表の、世界の水リスクを示した世界地図・情報を無料提供しているツールである。
  • 世界中の1万5千もの流域に関する情報やデータを収集したものである。
  • ネットにおいてフリーアクセスが可能。
  • 物理的リスク(量)、物理的リスク(質)、規制・レピュテーションリスクの3つのリスクに12の指標設定。
  • それぞれの項目ごとに、0~5の数値で点数化されている。
  • エリア別に表形式で出力可能。


AQUEDUCTデータ入力後の地図イメージ 「AQUEDUCTシステム画面から一部引用」

  • 産業ごとにリスクの重み付けをして評価する事が可能。
  • 予測変化の表示が可能であり、およそ10年刻みごとの予想変化も可能である。

■GLOBAL WATER TOOL(グローバル ウォーター ツール)

  • WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が開発したツール。
  • 複数の国において生産・原料調達などを行っている企業など対象として、水問題の理解を促し、企業の水の使用量とリスクとの関係を評価するためのツール。
  • 国ごとの評価と流域ごとの評価が可能。
  • グラフ化は自動。


GWTデータ入力後の地図イメージ 「GWTシステム画面から一部引用」

こうした世界標準として存在する2つのツールにはそれぞれ特徴があり、AQUEDUCTはサイトごとのマップ表示並びにリスクの詳細表示が可能であり、ビジュアルで分かりやすい一方で、Global Water Toolは水の使用量などを入力すると、CDP Waterやブルームバーグなどの報告様式で出力することが可能である。

国内においても、飲料メーカーなどで水リスクの評価をおこなう企業が出てきており、グローバルに展開している「製造拠点の流域での水リスク評価」をおこない、その結果に応じて、渇水のリスクが高い場合には水使用量削減の取組をおこなうなどしているようです。

ただし、今回ご紹介したこれらのツールの精度はまだ高いとは言えません。見て頂くとわかりますが、かなり面的に粗いデータを持って評価しています。そのため、これらツールのみを使って評価された結果に基づき水リスクを判断し、事業判断することは危険です。

したがって、WRI AqueductやWBCSD Global Water Toolなどのツールはあくまでのスクリーニングとして位置づけ、優先度としてリスクが高いと認識された事業所に対して、追加でインターネットで得られる情報や現地の工場での従業員へのヒアリング・認識、さらには地元行政などへの確認等を通じて、補足的な調査を行うことが重要であると考えます。

当社も、水に関わるコンサルティングを事業としている会社として、海外を含めた拠点の、ご紹介したツールを通じたスクリーニング評価さらにはその後の対応サポートなど、「水リスク」に対する対応もおこなっております。

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